こんにちは。地海空の iwasaki です。
私がInstagramで、参考資料を集めていると投稿したことが何度かあります。
私の資料集めの方法は、一番に古着屋さん巡りです。そして、次にネット検索です。
地海空を立ち上げる計画を立てる前までは、自分に合ったサイズ、デザイン、価格、そして年代(ヴィンテージ価値)の順に古着屋さん巡りをしていました。
以前にも記したと思いますが、私はヴィンテージコレクターではないので、自分で気に入ったものを少しづつ揃えていました。
高額で手が出せないものは復刻版などを購入して雰囲気を味わっていました。
買い足していくばかりですと服の量が増え続けていくため、定期的に断捨離(基本的には友人にあげる)をしていました。
※たまに、「あー、あげて失敗したなぁ。。」という反省?後悔?はあります。
こうして購入と断捨離を繰り返していくと、手元に残るのは似たような雰囲気の服ばかりが残っていきました。
今風で言うと「雰囲気系」です。
全体的に色あせた雰囲気、そして擦り切れているけれどギリギリ清潔感を保てる程度のヴィンテージです。
そんな私が地海空を立ち上げると決意して、奇跡的にも素敵な職人さんと巡り合いました。
そして、一つひとつを展開していく為の打ち合わせを職人さんと繰り返していくにつれて、私がヴィンテージに惹かれていく理由が少しずつ分析出来てきました。
私はヴィンテージの「素材、技術、仕様」の3つに惹かれている事が分かりました。
これも職人さんとの打ち合わせをする場がなければ気付けなかったと思います。
例えば、
「この雰囲気が格好いいと感じるんです。」
と職人さんへ伝えると
「これは、こんな糸で、あんな縫い方をしていたから、着込んでいくうちに雰囲気出てくるんだよ。」
と教えて下さいます。
一つひとつが「新しい学び」で楽しくて仕方ありません。
私の地海空への想いが少しずつ深く、そして更に深くなっていくのです。
こうして学びを深めていくと、「ヴィンテージとしての価値がある服」と「私が素材、技術、仕様に惹かれた服」がイコールになっていく事に気付きました。
たまに、この服に価値が付くのは「何故だろう?」と理解できないものもあります。。
私はこのような学びを得ながら資料集めの時間を作っています。
そんな私が昨年、惹かれたヴィンテージをご紹介します。
きっと共感してくれる方は「そうそう!」と感じて下さるに違いないと思っています。
これから紹介するものはTシャツです。
ヘインズの首まわりですが、他にはない襟ぐりをしているのです。
首まわりのリブを補強する為か、ぐるっと細い生地が一周縫い込まれているのです。
このおかげで、首まわりがデロデロにならずに、伸縮性もありながら強度もあるんですね。
たしかにこの襟ぐり仕様は現代では見ることはないと思います。
素敵です!
次に、現代でも見かける仕様のTシャツでしょうか?
いや!?
この裏面の縫い目は見かけることは少ないように思います。
複雑に縫われた糸が洗濯を繰り返していくにつれて「ギュッ」と縮み、凹凸感のある雰囲気へと変化していきます。
この表情は「素材、技術、仕様」があってこそ現れると感じています。
こうして、私の少し違った目線での資料集め時間が流れていくのでした。
私が「素敵だなぁ」と感じたものは、職人さんに相談しながら展開できるように努めていきます。
次の展開もご期待ください。
引き続き、何卒よろしくお願い致します。
地海空 iwasaki