こんにちは。
地海空の iwasaki です。
唐突ですが、
地海空と言えば ‟ 生成(きなり)” と私は勝手に思っています。
「あっ、そう言えば、、、」
これまで生成(きなり)の好きな所や特徴について、私なりの解釈で何度か記してきました。
ふと思い返すと、
職人さんとのやり取りについて何度も投稿してきましたが、
「なぜ ‟ 生成(きなり)” をやりたいと思ったのか?」
そのエピソードを公開したことがありませんでした。
今回は「あっ、そう言えば、、、」を振り返ります。
少し長くなりますが最後までお付き合いよろしくお願いします。

2022年、職人さんとの初めての打ち合わせ(正式なご挨拶)
当初の予定では 「育てるTee」 からの展開をイメージしていました。
スタートは2023年 ‟ 春夏 ” です。
打ち合わせを無事に終え、しばらくすると職人さんから一本の電話が入りました。
「岩﨑さん、TeeではなくSweat から始めるのはどう?
Sweat の方が地海空を少し早めに展開できると思うよ、、、」
その一本の電話で「 育てるSweat 」の具体的な打ち合わせが始まりました。
先日の打ち合わせ時に 「 こんな雰囲気のスウェットを、、、 」 とお話ししていましたので、職人さんがいくつかの参考資料をご用意してくださっていました。
「この生地で作るのどうかな?」
私はびっくりしました。
「何だこの ‟ もっちもち ” は、、、」
手に取ったのは吊り編み丸胴裏起毛生地の生成(きなり)です。
業界のことも分からず、
業界のことも知らず、
世に出回っているモノも一部しか知らず、
そんな私にとって、この手に取ったひとつ生成(きなり)生地は衝撃でした。
「これでお願いします!」
そして、この ‟ もっちもち ” を感じたのと同時に思いました。
「 この生地をそのままを身にまとえたら素敵だろうなぁ、、、」
そして、打ち合わせを重ねていき色展開をどうしていくかの段階に入りました。
実は私の当初イメージでは生成(きなり)を展開することは考えておらず、
ヴィンテージスウェットにありがちな色をイメージしていました。
茄子紺、墨黒、、、などです。
私は職人さんに伝えました「生成(きなり)でやりたいです。」
「生成(きなり)はどうかな、、、抽象的なイメージがあるし、表現するのが難しいかもしれないね。
でも、生成(きなり)が一番生地の良さを体感できるし、純粋に綿を楽しんでもらう事ができるんだよね。
やってみるか!?」
そんなところから一つひとつ決まっていきました。

サンプルが仕上がり、私の現場での着倒しが始まりました。
着ては洗濯、着ては洗濯を繰り返していくにつれて
初めて感じた ‟ もっちもち ” の衝撃、そして色々な気付きや驚きが更新され続けました。
ここで初めて、生成(きなり)の本当の魅力を知ったと思っています。
何となく、オーガニックな印象があって、、、
何となく、心地よさそうな印象があって、、、
何となく、お洒落な印象はあって、、、
そういった ‟ふわふわ ” したイメージではなく、生成(きなり)のことが少しずつ分かってきました。

さらに、
私の着倒しと並行して、様々な洋服を意識的に見て歩くようにしました。
そこでの大きな気づきとして 「 似たような雰囲気の生成(きなり)だけど全く違う」ということ。
これは手に取って触れてみて感じただけというのではなく、
実際に購入して着用と洗濯を繰り返してみて、リアルに感じた私の体感に基づく感想です。
職人さんが ‟ サラッ ” と差し出してくださったこの生地は、、、
業界のことも分からず、、、
業界のことも知らず、、、
そんな私が、この生地を使わせていただき展開できることは ‟ 奇跡 ” なんだ。
職人さんのこれまでの積み重ねによって揃えられた生地を地海空で展開できることは ‟ 奇跡 ” なんだ。
皆様へ、一つひとつ大切に、一つひとつ丁寧に表現していこうと強く思いました。
地海空の生成(きなり)を知ってもらおう。
職人さんたちの ‟ 真心と魂 ” を知ってもらおう。
そして、
楽しんでもらいたい。
愉しんでもらいたい。
そう思いながら、今に至ります。
お手元に地海空のアイテムがある皆さま、一緒に愉しみましょう!
iwasaki


追伸
育てるunderwear / 地海空の白Tee
こちらの生成(きなり)も検討したのですが、‟Ha❍es”と言ったら白Teeでしょ!
ということで生成(きなりは見送りとしました。



